AI創作ラボ

AIで小説を書くための実践ガイド

2026-04-04AI小説 描写 少ない 増やす プロンプト

AI小説の描写が少ない原因と、増やすためのプロンプト設計

「台詞ばっかりで、画が浮かばない」

出力を読み返すと会話と感情説明だけ。「描写を増やして」と追加しても全体が均一に膨らむ。必要な箇所だけ厚くする方法がある。

なぜAIは描写を省くのか

要約モードの発動。 AIは物語を先に進めることを優先し、台詞→感情説明→次の台詞の連鎖になる。焦点がない。 「描写を増やして」だと全方位に均等に足すため、文体が硬い問題の対処法でも触れたように均質な出力になる。

「解像度パラメータ」で密度を制御する

カメラのピントと同じで、合わせる場所と合わせない場所をプロンプトで分ける。

【描写の解像度設定】
- 高解像度(ピントを合わせる): 宇佐見の手元、ペンを持つ指
- 中解像度(背景として存在させる): ボウリング場の空間、照明
- 低解像度(省略してよい): BGM、他の客、店員
- 描写の感覚: 触覚(温度)、聴覚(金属音・静寂)
- 地の文と台詞の比率: 8:2

ドキュメンタリー監督の時任とフリー字幕翻訳者の宇佐見。深夜のボウリング場で試す。

解像度指定なし(before) ボウリング場は静かだった。宇佐見はノートを見ていた。「寒くない?」と時任が聞いた。「大丈夫です」と宇佐見は答えた。

解像度パラメータあり(after) 時任がボールを戻すラックの金属音が、がらんとした店内に跳ね返った。宇佐見はスコアモニターの青白い光だけで手元のノートを見ていた。ペンを持つ指の第二関節が赤い。時任はそれに気づいて、自分のジャケットを丸めた。声はかけなかった。

▶ 変えたのは"どこにピントを合わせるか指定した"だけ。

情景描写のプロンプト設計のカメラポジション理論と組み合わせると効果が増す。自分のキャラで使える空テンプレート。

【描写の解像度設定】
- 高解像度: {このシーンで最も重要な具象物・身体部位}
- 中解像度: {場所の空気感を出す要素}
- 低解像度(省略可): {不要な要素}
- 描写の感覚: {感覚チャンネル2つ: 例=触覚・聴覚}
- 地の文と台詞の比率: {例=7:3}

全ジャンルの記入例と応用パターンはBL Prompt Kit(BOOTH)のフルキットに収録している。

なぜ「焦点」があると描写が効くのか

情報設計の原則に「全部見せると何も見えない」がある。ピントが合っている場所があるから意味が生まれる。高解像度を1箇所に絞ることで読者の視線を誘導し、感情を乗せられる。

まとめ

  • 「描写を増やして」ではなく「どこに増やすか」を指定する
  • 高・中・低の3段階で解像度を設計する
  • 地の文と台詞の比率を数字で指定する

記入例付きフルキットはBL Prompt Kit(BOOTH)で配布している。

CharaNote開発日記

「AIに口調を守らせたい」——この記事で紹介したテンプレートを、もっと直感的に管理できるツールを作っています。

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