「......また"西暦2187年、人類は——"から始まってる」
世界設定は渡した。なのにAIは説明文を返してきた。原因は設定を全部渡したこと。SFの没入感は読者が推論する余白から生まれる。情報を明示・暗示・未知の3層に分ける設計が要る。
3層情報設計の考え方
明示(30%)——設定を説明ではなく描写で見せる。「記憶外部保存が一般化」をそのまま渡せばAIは百科事典を書く。「端末で記憶をバックアップする動作で見せろ」と指示すれば読者が動作から推論する。AI小説の情景描写をプロンプトで変えるの原理と同じ。
暗示(40%)——会話や行動から世界のルールを透かせる。「14歳未満の同期には親権者承認が必要」は書類処理中の台詞に埋め込む。「登場人物は読者に説明しない」とAIに伝えるのがコツ。
未知(30%)——作中で一切説明しない情報を指定する。「技術の発明者」など触れない領域をプロンプトに書く。空白が世界を広げる。ChatGPT小説の世界観設定の3レイヤー構造と併用すると効果が上がる。
完成形プロンプト: 記憶外部保存SF
あなたはSF小説の執筆アシスタントです。3層情報設計に従い、近未来ハードSFの冒頭(800字)を書いてください。
【世界設定】記憶の外部保存(メモリア同期)が一般化した社会。こめかみのインプラントで睡眠中に記憶をクラウドへ自動同期する。
【主人公】檜山拓巳、38歳。メモリア同期のエラー修復技師。口数が少なく、依頼人の記憶の断片に毎日触れている。
【明示層】朝の端末チェックで同期確認(動作で表現)。同期エラーで記憶に空白(仕事として見せる)。
【暗示層】14歳未満の同期は親権者承認が必要(書類処理中の台詞で)。「選択忘却」が流行(同僚との雑談で)。
【未知層】メモリア技術の発明者・発明経緯。「非同期者」の社会的扱いの全容。
【文体】冒頭に「〜は〜である」禁止。登場人物は読者に説明しない。感情は動作で見せる。
空テンプレート: 自分のSF設定で使う
あなたはSF小説の執筆アシスタントです。以下の3層情報設計に従い、{サブジャンル}の冒頭を書いてください。
【世界設定】{独自技術}が一般化した社会。{技術の代償}。
【主人公】{名前}、{年齢}歳。{職業}。{性格を動作で示す一文}。
【明示層】{技術が日常に溶け込んでいる動作} / {技術の限界が見えるシーン}
【暗示層】{技術に関する法律・規制} / {技術がもたらした新しい文化}
【未知層】{技術の起源} / {社会の裏側にある未解決の問題}
【文体】冒頭に「〜は〜である」禁止。登場人物は読者に説明しない。感情は動作で見せる。
各ジャンルの記入例全パターンはBL Prompt Kit(BOOTH)に収録。
まとめ
設定を全部渡すと説明文になる。3層に分けて読者が世界を組み立てる余白を作る。テンプレートを自分の設定で埋めればすぐ試せる。記入例付きフルキットはBL Prompt Kit(BOOTH)で。キャラ管理にはキャラノート(β)も。
口調崩壊を防ぐ技術はnoteの解説記事でも扱っている。
CharaNote開発日記
「AIに口調を守らせたい」——この記事で紹介したテンプレートを、もっと直感的に管理できるツールを作っています。
CharaNoteは、キャラ設定シートをAIが読める形式で保存し、どのAIツールにもワンクリックで渡せるキャラ管理アプリです。現在クローズドβに向けて開発中。
進捗や先行アクセスの案内はCharaNote公式で。